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ワークサンプルとは?採用プロセスでOKANが大切にしていること。

OKANの採用プロセスの中で「ワークサンプル」という課題を取り入れています。なぜOKANがワークサンプルを実施するのか、その目的やその流れをお伝えします。

ワークサンプルとは

ワークサンプルとは、採用プロセスで候補者に入社後の想定業務と同じような仕事や課題に取り組んでいただき、候補者と採用企業の相互理解を深めるためのものです。

Google合同会社(※)をはじめ、複数の会社で採用活動にワークサンプルや体験入社を導入しています。
※参照先:
書籍:「ワーク・ルールズ! ―君の生き方とリーダーシップを変える」​​
著者:ラズロ・ボック/東洋経済新報社

OKANの採用プロセス
望まない離職を生まない組織づくりを支援するOKANでは、採用プロセスを望まない離職を生まないための重要な機会と捉えています。活躍する従業員の望まない離職を生まないことを重視するからこそ、採用プロセスにおける「相互理解」はとても大切だと考えています。

OKANの経験者採用における採用プロセスは以下を標準としています。

OKANの経験者採用における採用プロセス

採用プロセスはオンラインで実施しますが、実際に働くメンバーの様子やオフィスの雰囲気から入社後のイメージをお持ちいただきたく、オファー面談のみご来社をお誘いしています。なお候補者もしくはOKANが必要と考える場合には採用プロセスが変更となる場合があります。


OKANのワークサンプルとは

候補者とOKANの「相互理解」を重視する考えから、OKANのワークサンプルでは次の2点を特に重視しています。
1点目は候補者に自己理解を深めていただくこと、2点目は候補者にOKANへの理解を深めていただくことです。

なぜ候補者に自己理解を深めていただきたいのか

ワークサンプルでは募集ポジション毎にテーマを設定し、そのテーマに沿って候補者の考えを明文化していただきます。そうすることで候補者が自らの考えを客観視することができ、同時に自らの考えを相手に伝えるという視点でも候補者が自覚しにくい特徴や癖に気づく機会になるのでは、と考えています。この背景には、多忙な中で時間を割いてOKANの採用プロセスにご協力いただいているからこそ、候補者にとって少しでも有益な機会にしたいというOKANなりの考えがあります。

どんな点でOKANへの理解を深めていただきたいのか

OKANでは「思考力」「論述力」「記述力」を特に重視しています。これはOKANが掲げる「100の問いを100人で解く組織」をつくる上で、重要な基盤となります。(参照記事「やっぱり、ハードですよ」CEO沢木が語るOKANの職場)
従業員一人一人が当事者として仕事をする組織であるからこそ、これらの能力は入社後に常に必要となり、また活躍する上でも重要な要素になります。しかし、これらの能力は面談だけで理解を深めることが難しく、そのためにワークサンプルを通してOKAN入社後にどのように能力を発揮することになるのか理解を深めていただきたいと考えています。


どのように実施しているのか

OKANのワークサンプルは以下の形で実施しています。

1. ワークサンプルのご案内(メール)
 ・テーマ(お題)の提示や具体的な進行方向のご案内です
 ・テーマは入社後の職責・職務内容を想定した特定のテーマを提示します
2.レポートのご提出(メール)
 ・ディスカッション面談の前営業日までにメールにてご提出いただきます
 ・レポートはドキュメント形式とし、スライド形式は不可としています
3.ディスカッション面談の実施(オンライン)
・ディスカッション面談
募集ポジションが属する組織の統括責任者とレポートに関するディスカッションを30〜60分ほど実施します。テーマをどのように捉えたのか、どんな点を問題認識したのか、なにを論点とし、どんな仮説を考案したのか、その根拠はどう示せるのかなど、OKAN入社後に実際にやり取りされる状況を想定して質問します。候補者には、質問にその場で回答いただきますが、一方では当然に候補者からも質問をいただき、ワークサンプルを行う統括責任者からそれに回答する流れも含めて進行します。

テーマ(お題)の例

  • 想定ポジション:事業企画

  • テーマ

    •  ○領域の売上成長を企画してください

  • 上位目標

    • X年後の年間売上高XXX億円

  • 上位戦略

    • ○領域での年間売上高を拡大する

  • 付託目標

    • 次年度の○領域での年間新規MRR売上高をX倍にすること

  • 制約条件

    • 年間新規MRR売上高の目標水準は月次成果の年間合計とし、付託目標のX倍とは、今年度の月次成果の年間合計に対して、次年度の月次成果の年間合計がX倍と定義します

    • ○チームは以下の編成です

      • マネジャー1名

      • メンバーX名

    • 契約期間は12ヶ月間とし、以降の契約更新率はXX%とします

    • 今年度の見込みは以下のとおりです

      • 詳細提示

補足:
ご提示した情報以外に定義すべき論点がある場合は、ご自身で仮説を立てた上でレポートを作成いただきます。

ワークサンプルを受けた方の意見

Aさん
「ワークサンプルのお題を受け取った時にOKANに入ったらこんな仕事をやるのか!というイメージが湧き、入社前に擬似体験ができました。またワークの中で一緒に働くであろう方に会うことができ、質問に対して回答をもらったり、考えのすり合わせをさせてもらう事で社内で議論される際のイメージも持つことができました。
ワークサンプルを受け取った時は少し重いなと感じたのですが、面談では掴めなかった仕事内容が把握できたので、ワークサンプルを終えた後は志望度が上がったことを覚えています。」

Bさん
「ディスカッションを経験させていただくことで、通常の面談では聞きにくい細かな業務内容を知ることができたため、具体的に自分が働く姿がイメージができました。」

Cさん
「お題を聞いた時はできるか不安でした。抽象度が高く手元の情報だけで答えられるものではなかったからです。
ヒアリング*3でのヒアリング能力を含め総合的に能力を見られていると理解しました。
会話を通して業務のレベル感やなぜその論点を重視するのかなどの細かな捉えどころを知ることができ、目線合わせができたと思っています。
そのため入社後のギャップは限りなく小さく、初めて聞くことも想定の範囲内で理解できたため驚きはありませんでした。
アウトプットを用意している時は実際に働いている気持ちになれ、これが評価されれば自信をもって働くことができそうだなと思いました。
これだけやって内定が出なかったら自信を喪失するくらいの温度感で取り組みました。難しい課題でしたが、挫折することなく取り組むことができました。」
*3 過去のワークサンプルでは、テーマに制約条件などの提示をせず「ヒアリング会」と言う情報収集するための機会を設けておりました。現在はこの機会は設けておらず、ご提示するテーマのみとなります。

Dさん
「入社後は商品開発を担当しております。販売計画や開発計画においては戦略を立案する際の思考力と、それを伝える論述力が求められるため、ワークサンプルで経験した仕事の進め方を日々実践しています。ワークサンプルの経験があったことで入社後スムーズに実務に取り組むことができました。」

Eさん
「入社後すぐに配属チームの現状を把握し、課題の抽出から改善策の立案と実行を行いました。
ワークサンプルで提出したレポートと重なる部分が多く、入社後の上長とのコミュニケーションにおいても意思疎通が容易でした。
入社後は評価が出るまで不安になりますが、ワークサンプルという機会を経て入社に至っていることで、思考力を一度評価されているという自信を持つことができました。」

さいごに

とは言えワークサンプルの実施は候補者の皆さまにとって負荷になることは事実かと思います。特に現職中の方にとって多忙な中でのレポート作成は時間的にも心理的にも難しいことかも知れません。
先に述べた通り、OKANでは採用プロセスを望まない離職を生まないための重要な機会と捉えています。

入社後に活躍している従業員にヒアリングしたところ、ワークサンプルを受けてよかったと言う感想がほとんどでした。ワークサンプルを受けていただくことで、候補者の皆さまが入社前にOKANとの相互理解を深めることができ、内定後も不安にならず、安心して入社を決断いただけるようになるのだと考えています。また入社する前に相互理解が深まるからこそ、入社後の業務を進めやすくなり、早期に成果を出しやすいなど、入社後のメリットも多くなるのだと考えています。
これから出会う候補者の皆さまとのご縁が、皆さまにとって有意義なものになることを願いつつ、ワークサンプルのディスカッションでお会いできることを楽しみにしています。